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医学部向けマッチングの基礎! 初期研修マッチングの流れや留意点

医学部向けマッチングがスムーズに進むかどうかわからず、不安を感じている人は多いのではないでしょうか。初期研修マッチングは、研修病院が決定する重要な場面です。この記事では、そんな医学部向けマッチングに関する情報をまとめました。マッチングの流れや注意点を解説しているため、内容をおさらいしたい人はぜひご覧ください。

初期研修マッチングとは?

初期研修マッチングとは、医師免許を取得した研修希望者と、受け入れる研修病院をマッチングさせるシステムのことです。

公益財団法人・医師臨床研修マッチング協議会が運営するWebサイト上でマッチングが行われ、決められたアルゴリズムに従って、コンピューターが機械的に組み合わせを決定します。研修希望者側と病院側がそれぞれ希望を出し、基本的には双方が一致すればマッチングが成立する仕組みです。

病院側が希望を選ぶ基準として、試験の実施や見学時の印象などから審査します。試験で優秀な成績をとれれば、希望通りの病院で研修を受けられる可能性が高まるでしょう。別名「医学生の就職活動」と呼ばれており、綿密な準備や対策が求められます。

初期研修マッチングの流れ

余裕を持って準備を進めるには、初期研修マッチングの流れについて学んでおく必要があります。いったい、どのような手順を踏んでマッチングは行われるのでしょうか。

マッチングの仕組みを理解する

登録作業に進む前に、まず初期研修マッチングの仕組みについて理解しておきましょう。
まず希望者は、研修を希望する病院をいくつか選択し、順位をつけて登録します。病院側も受け入れたい人を何名か選んで順位づけした希望を出し、その組み合わせのみで結果が決定されます。

マッチングの規則としては、ある参加者の希望順位が高い方から病院側の希望を参照し、両者の希望が一致した場合のみマッチが成立します。これを参加者全員で行います。

ここで、マッチが成立した時点で病院の定員が埋まっていた場合、病院側の希望下位の参加者からアンマッチとして押し出されます。希望上位の病院から落ちた参加者は、再度下位で希望した病院を参照していきます。これを繰り返し、組み合わせに変動がなくなった時点でマッチの結果が決定します。

このように、必ずしも参加者が希望通りの病院とマッチできるわけではありません。もし1次募集でマッチする病院がなかった場合は、2次募集、3次募集で活動することになります。

厚生労働省が発表した2021年の集計によると、研修を希望した参加者が10,024人であったのに対して、研修病院は1,021病院でした。最終的に約90%の8,958人がマッチし、第1希望にマッチできた参加者の人数は6,108人で、マッチ者全体の68.2%となりました。

【参照元】厚生労働省|令和3年度 研修医マッチングの結果

参加登録する

マッチングへの申し込みは、まず医師臨床研修マッチング協議会で参加登録を行います。6年次に大学から発行される参加登録用IDとパスワードを使って、登録を進めましょう。

その後は、研修を希望する病院を選んでいきます。インターネットなどを使って、給与、エリア、働き方をはじめとした勤務条件や病院の実績を比較検討し、気になる病院を絞り込んでいきましょう。もっと詳しい情報を知りたい病院を見つけられたら、資料請求などを行ってさまざまなデータを収集してください

病院の知名度や有名な医師がいるかどうかだけでなく、その病院で自分が働いている姿を想像できるかを重視するとよいでしょう。

病院見学に行く

研修に行きたい病院が決まったら、実際に病院見学に向かいましょう。4年生の春休みから6年生の夏休みまでの期間で長期休暇を利用して見学に行くケースが目立ちます

見学日程については、半日コースを設けている病院もあれば、1週間の長期コースが体験できるところもあり、その種類はさまざまです。メールや手紙を病院に送って、見学を申し込んでください。

病院側が希望を決める際には、病院見学での様子も検討の対象になります。見学は病院側に自身を知ってもらうために必須であり、上位で希望してもらえるよう印象づけましょう。また、見学中に臨床実習の経験を増やしたり、他の学校に通う医学生とコミュニケーションもとれたりなど、さまざまなメリットがあります。

採用試験を受ける

病院見学に1回以上足を運んだら、次は採用試験を受けます。試験は病院側が優先的に受け入れたい学生を決め、マッチングでの登録内容を確定するために行われます。多くは夏休みの前後に6年生を対象として実施されます。

試験内容は筆記試験、面接(個別・集団)、グループワーク、小論文、適正試験(英語)など、さまざまな種類があります。病院によって内容は異なるため、事前に出題範囲などを確認し、対策しておきましょう。

希望順位を決める

希望する病院の試験を受け終わったら、各病院の希望順位を決めていきましょう。志望度をもとに設定するのもよいですが、試験で手ごたえを感じた病院を高い順位に置く方法もおすすめします。選考を受けた病院の中から、受けたい研修プログラムを選んで、Webサイト上で登録し、提出してください。

なお、マッチング結果発表の前には、中間公表が行われます。その内容を受けて、より低倍率の病院などへと変更したい場合は、最終締切までに修正可能です。できる限り1次募集でマッチングが完了するように、よく考えて順位を決めましょう。

マッチングの結果が発表される

10月後半ごろになると、マッチングの結果が発表されます。医師臨床研修マッチング協議会が運営するWebサイトを確認して、希望した病院とマッチングできたかどうかをチェックしてください。

残念ながらアンマッチになってしまった場合は、2次募集以降の選考に挑むことになります。2次募集は仕組みそのものが初期研修マッチングとは変わってくるため、前もって内容を把握しておくと、いざというときも焦らなくて済むでしょう。

マッチング採用試験で大事なポイント

希望する病院で研修を受けるためには、採用試験を成功させる必要があります。いったいどのようなポイントに気をつければ、失敗せずに選考を進められるのでしょうか。

病院が求めている人材を把握する

マッチングを成功させるためにもっとも重要なことは、病院が求めている人材を把握して、その人物像に沿ったふるまいを意識することです。病院側は、必ずしも試験の点数だけで希望順位を決定することはありません。優秀な人材でも、病院の求める人柄と異なっていれば、マッチングには至りません。

この考え方は、一般的な就職活動と同じです。コミュニケーションスキルの高さ、メンタルコントロールのうまさ、医師という職業に対する価値観など、どのような観点を重視しているか、病院ごとにチェックしておきましょう。もしあまりにも自分の性格と合致しない属性を求められている場合は、いさぎよく別の病院を選ぶことも必要です。

さらに詳しい情報を知りたい人は、こちらの記事を参考にしてください。

https://www.medie.pick-design.com/3492/

試験の種類を知る

病院が求める人材像には、当然試験で十分な結果を残しているかも含まれます。ひとくちに筆記試験といっても、複数の選択肢から正解を選ぶ多肢選択式、口頭試問形式、英語の試験、性格テストなど、その種類は幅広く存在します。多肢選択式は、国家試験や卒業試験の過去問をもとに出題されることが多いため、事前の勉強は必須です。

このほかにも、小論文、グループワーク、面接などが実施されることもあります。詳しい内容は病院によって変わるため、必ず希望する病院の出題形式や最近の出題傾向をチェックしてください。

面接対策を入念に行う

事前に実施できる面接対策はすべて行い、不安なく面接に挑めるようにしましょう。どれだけ自分の頭の中で「自分は病院側が求めている人材にぴったりだ」と思っていても、病院側にその思いが届かなければ意味はありません。

志望動機、自分の長所・短所、大学での経験、医療従事者として大切にしているものなどを答える中で、自身の人柄を的確にアピールしましょう。

面接の対策を念入りに行いたい人は、こちらの記事も参考にしてください。

https://www.medie.pick-design.com/2553/

MediE医師講師 凛子 先生のワンポイントアドバイス

病院によって試験内容や求める人材は違うため、事前に調べておくことが大切です。

例えば、筆記試験などがある病院では、過去に受験した先輩から過去問や出題傾向を教えてもらえる可能性があります。病院見学の際に、試験についても研修医に質問しておくとよいでしょう。

初期研修マッチングの留意点

初期研修マッチングを成功させるためには、いくつか気をつけるべきポイントがあります。

まず、マッチング結果には必ず従わなければなりません。思った結果にならなかった場合でも、あとになってから研修先の変更は不可能です。第1希望ではない病院であっても、自分に向いているかもしれません。冷静に手続きを進めましょう。

このほかにも、以下のような注意点があるため、頭に入れておくと安心です。思い違いや単純なミスによって貴重なチャンスを失わないように、何度も確認しておきましょう。

  • 希望する病院の選考手続きは忘れずに行う
  • 受けたい研修プログラムをすべて志望順に記入する
  • 希望順位の内容に不安が残る場合は、記入する研修プログラム数を増やす

まとめ

研修医マッチングは、研修希望者と研修病院をマッチさせるシステムです。

マッチを成立させるには、病院側との希望が一致している必要があります。病院側は希望を選ぶために、見学や試験などを通じた審査を行います。優秀な成績をとることはもちろん、病院見学や面接で自身をアピールすることも大切です。後悔のないように、念入りに準備をしましょう。

もし初期研修マッチングの試験・面接の対策に不安がある場合は、国試対策オンライン個別指導塾MediEの利用をおすすめします。どのようなポイントに気をつければいいのかじっくりアドバイスし、「個」に寄り添ったサポートを行います。気になった人は、気軽にご相談ください。

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