自己紹介
中尾 れたす
中折れ研修医、果たして4月から臨床研修再開できるのか…!?
てかそもそも臨床研修再開できるのか…!?!?お楽しみに!
— 中断研修医(´・ω・`)中尾 れたす (@gropout___) March 7, 2020
都内某中高一貫校卒業。一浪して都内某医科大学入学。
学生時代は部活、飲み会メインの生活。出席必須のものや実習、チュートリアル以外で授業に出たことはほぼない。
でも再試にかかったことはほぼなく、留年も一度もせず卒業(大学が進級に関してゆるかったのは本当に有難かった)。
国家試験は大丈夫だよと周りから言われていたものの1点足りず不合格。1年間国試浪人し合格。マッチングでは滑り止めで希望順位を出していた自大学病院で研修を始めた。
ブログを書こうと思ったきっかけ
初期臨床研修を中断するという選択をした私だが、中断するか否か悩んでいた頃に少し困ったことがあった。
厚生労働省の発表するデータによると初期臨床研修中断者は毎年1%ほどいるらしい。しかし歴代の臨床研修中断者の具体的な声がなかなか見られないのだ。
ググっても出てくるのはこんな感じ↓
もしあなたや身近な人が臨床研修中断をしようか悩んでいたら、
臨床研修を中断した仲間たちは何に悩み、どう決断して、そしてその後どう過ごしているのか知りたくはないだろうか。
しかし現状では情報が少ない。だから私は決めた。
私と同じように不安を抱きながら仲間を探すその人のために記録を残そうと。
これを読む方の中には、「なんでそんなことで臨床研修中断まで…?折角厳しい受験を乗り越え何年間も学んで免許までとったのに」と思う方もいるとは思うが当時の私は本当に切羽詰まっていた。
今後臨床研修中断を考える人達もきっとそうなると思う。
だから、今になって冷静に考えてしまうよりもその当時のことをなるべくありのまま記したいと思う。
本文:はじめの頃は
ついに医者か〜…!!??期待と不安で訳が分からなくなっていた春…。
オリエンテーションで配られた1年次ローテーションは4-6月 救急/ 7, 8月 内科/ 9月 小児科/ 10-12月 精神科…というものだった。
いきなり救急かよ〜と思いながらスタートした研修。人手不足で割と忙しかった。でもなんだかんだ乗り越えられた。
7月 院内でも最もゆるいと言われている某内科での研修が始まった。ハイポ志向なのでそれに不満等なく、でも手技はさせてもらえて美味しいとこどりの業務内容には満足していた。
…はずなのに、7月半ば頃から毎日が苦痛になった。
完全にこれ、とは言えないが今思うと恐らく以下のようなことが理由だったと思う。
初期臨床研修が苦痛になった理由
①尊敬できる医師があまりいない
医師が本人のいないところで互いに悪口を言い合っていた。「あの先生ほんと仕事できないんだよな~」「何もできないくせにいつまでこの病院にいるんだろうね」など毎日毎日、聞き疲れるほどに。
他にも、コンサルしようと思って他科の知らない医師に勇気を振り絞って電話すると、まだ何も話していないのに不機嫌な対応。そんなことも我慢ならない自分が情けないが本当に嫌だった。
②カルテやカンファレンスの原稿作成など文章を作ることが苦手
これはしばらくすれば慣れたことかも知れないが、なかなか早く終わらない自分にいつも焦りを感じていた。
優しい先生が先にカルテを書いてくれたりすると嬉しい反面、自責の念でいっぱいになってしまうのだった。
③指導医不足
大学病院なのだから人手は十分にあるだろうと思っていたが、そもそも新体制だかなんだかで医師が大量にやめていたらしい。
加えて先生たちの外勤日が重なっていることが多く、自分の班の医師は研修医である自分一人だけ、そんなタイミングがかなりあった。
④そもそも病院という環境が無理(?)
高齢者ばかりで未来がない、自然の流れに抗っている感じがする医療を、自分がしたいのかというとそうでは無いかもしれないと思った。
そして、救急外来や急変時など緊迫した状況がとても苦手だった。途端に厳しい顔になる医師たち、どうしたらいいかわからず戸惑う自分…逃げ出したくなった。
⑤事務や研修センターの医師達の対応が酷かった
こちらに関しては臨床研修中断を職場に相談して以降の話なので、詳しくは今後紹介するエッセイの項目「不信感」参照。
同期に相談してみた
まあそんなこんなで憂鬱な日々が始まっていた。
最初は研修なんてこんなもんだろ、と思っていたが次第に「皆何が楽しくて毎日こんなとこでこんなやつらとこんなことしてんだ?」と思うように…。
終いには通勤中や勤務中ですら勝手に涙が出るようになってしまった。
流石にこれはどうなんだろう、同期もこんな感じなのだろうかと疑問に思い同期に相談したところ
「とりあえず精神科を受診しろ」と言われた。
えっ、精神科…??
思ってもみないことだったので驚いた。
というか正直、私がそんなところに行く日が来るわけないと思っていた。
同期も自分と似たような状態になっているのではないかと思っていたが、どうやらそうではないようだった。
この記事を書いたのは
医師、112回不合格、113回合格。医療エンタメトップライター、編集もこなしエンジニアとしても活躍。国試合格後、喜び勇んで初期臨床研修を始めるも半年で研修中断。そんな中折れ研修医がこれからどう生きていくのか臨場感をもってお届けする。臨床研修医を中断するにはどうすればよいのか、そして再開するにはどうすればよいのかを伝える。