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Post CC OSCE 練習シート 79 歳 女性

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課題シート

【課題シート 1】
あなたは初期研修医です。外来にやってきた患者さんを問診してください。
〇〇△△さん 79 歳 女性
主訴:背部痛

【課題シート 2】
身体所見は以下の通りです。追加の診察を行なってください。
意識は清明。身長 158cm、体重 52kg。体温 38.9℃。脈拍 104/分、整。血圧 142/80mmHg。呼吸数 14/分。

【課題シート 3】
指導医にこの患者について報告してください。

患者役用シート

O(onset 発症様式):2 週間前に、両側上腕から背中にかけての痛みと張りが出現した。
1 週間前から右側の拍動性の頭痛を自覚している。また、夕方から夜にかけて 38℃台の発熱があった。起床時に背中のこわばりがひどく、寝返りができないため受診した。P(palliative/provocative 増悪・寛解因子):起床時にこわばりが強い。
Q(quality/quantity 症状の性質・ひどさ):起床時にこわばりが強くて寝がえりができない。
R(region/radiation 場所・放散の有無):とくになし
S(severity/associated symptom 程度・随伴症状):発熱、右側頭部に拍動性の頭痛・索状の腫脹と圧痛を認める。
T(time course 時間経過):2 週間ほど前から
P(past medical history 既往歴):高血圧
A(allergies アレルギー):とくになし
M(medication 服薬歴):降圧薬
H(hospitalization 入院歴・手術歴):入院・手術はしたことがない。輸血歴なし
U(urinary 排尿):変化なし
G(gastrointestinal 消化器症状・排便・食欲・体重変化):便秘、下痢、血便なし。食欲は変わらない。飲み物を多く飲むようになった。ここか 2 週間で体重は 2kg 減少している。
S(sleep 睡眠):変わりはない
F(family 家族歴):両親老衰、夫と子供も元気
O(OB/GYN 妊娠歴・月経歴):子供が 2 人。兄妹。
S(social history 喫煙歴・飲酒歴・職業・趣味・渡航歴・ストレスなど):
飲酒:なし
喫煙:なし
職業:無職
S(sexual history 性的活動):―

解釈モデル:なんだか分からない。怖い。

現 症:眼瞼結膜は貧血様、眼球結膜は異常を認めない。右側頭部に索状の腫脹と圧痛を認めるが皮疹はない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。圧痛や腫瘤を認めない。ばち指、Osler 結節および下腿浮腫を認めない。両側の上腕に把握痛を認める。関節に腫脹と圧痛を認めない。
その他身体診察で得られる所見はない。

ポイント

今回の想定疾患は側頭動脈炎でした。虚血性視神経症により視力低下をきたす恐れがあるため視力検査は必ず行いましょう。
忘れてはならないこととして、もしあなたが男性医師の場合、女性患者の身体診察のときは女性スタッフを同伴させるなどの配慮が大切だということです

主訴では”張り”としていますが、聞き慣れた”こわばり”が聴取できるかが決め手となるかもしれません。あまり積極的にOSCEに出題される疾患ではないかもしれませんが、診断が外れたとしてもお気になさらず。OSCEは疾患当てゲームではないということを肝に銘じておきましょう。

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